春　新しい出会い

　新学期が始まりました。新しいお友だちを初めて迎える日、なないろの木こどもえんでは、在園のご家庭と保育者みんなでそろってお祝いします。たくさんの親子さんが、小さな園舎の中で、みんないっしょに丸くなって座ります。ちょっと窮屈なのですが、その窮屈さの中にも新しい仲間が増えたことを実感するうれしいお祝いの日です。

　新しいお友だちはもちろん、それを迎える在園の年中さんも年長さんも少し緊張気味の中、お祝いは、みんなの大好きな歌で始まりました。

　♪わーたしょ　わたしょ　どなたに　わたしょ…

歌いながら、「はい　どうぞ」、「ありがとう」と、お手玉を回していきます。子どもたちの手から手を渡ってきたお手玉を手にした子が、「うわ〜、あったか〜い。」と言いました。みんなの手から手に渡された後、最後に受け取る私の手に戻ってきたお手玉は、本当にほかほかに温まっていました。みんなのうれしい気持ちがお手玉の中にぎゅうっと詰まっているようでした。

　丸くなって座っている子どもたち一人ひとりの顔を見ていると、年中さん、年長さん、それぞれに大きくなったなあとしみじみと感じます。新年度を迎えて、大きくなった一人ひとりに、「おめでとう」と言いたい気持ちです。その気持ちが伝わったかのように、みんなの顔が晴れ晴れとして見えました。

　なないろの木こどもえんのお部屋の中に、新しい出会いの喜びがいっぱいに満ち満ちたひととき。園舎の入り口のお花たちも満開で、にこにこと私たちと一緒に喜んでくれているようでした。新しい春の始まり、今年もどうぞよろしくお願いします。