園の特徴

フェルトの首飾り

園での生活について

大切にしていること

なないろの木こどもえんのボード

日々の保育ではくり返しのリズムを大切にしています。

季節がくり返しめぐってくるように、太陽がくり返し昇っては沈むように、息を吸っては吐くように、わたしたちを取り巻く自然界はリズムを持ち、わたしたち自身の心身にもリズムが息づいています。

幼児期にリズムを大切にした生活を重ねることを通して、子どもたちの心と身体の中に、心地よいリズムが育まれていきます。

心地よいリズムに支えられた心と身体は、周りへの愛と信頼、安定した心、意志の力、健康な身体の礎となります。

一日の流れ

8:30~ 早朝保育(希望者のみ)
8:50~9:10 集合場所に登園
園舎へ移動
9:40~ 朝の準備 ・ 曜日の活動 ・ 自由遊び・おはようの集まり
11:00~ お茶・おかたづけ
11:40~ ライゲン
12:00~ 給食(準備・食事・あとかたづけ)
13:10 食後の活動(みつろうねんど・クレヨン画など)
13:40~ お話し・帰る準備
14:00~ お外遊びへ
15:00 さようならの集まり ・降園 外遊びの場所にてお迎え
(金曜日は 14:00 降園)
15:00~16:00 延長保育(希望者のみ、金曜日はありません)

★時間はだいたいの目安です。前後することもあります。
★早朝・延長保育は参加費の他に費用が必要です。

延長保育

なないろの木こどもえんに通う子どもたちが何らかの事情によりおうちで過ごすことができないときにも、慣れ親しんだ環境で安心した時間を過ごしてほしいという願いから、希望者を対象に延長保育を行っています。

一週間の流れ

子どもたちは、そばにいる大人の姿を見て世の中を学びます。

子どもたちのそばで、保育者は創造的で感覚的に豊かな仕事に秩序正しくいきいきと取り組みます。また、子どもたち自身が、その仕事を体験できる保育環境をつくっています。

なないろの木こどもえんには、毎日の仕事、季節毎の仕事、それに加えて、曜日毎の仕事があります。曜日毎の仕事の流れの中で、一週間のリズムを体験します。

  • 月曜日 パンづくり
  • 火曜日 いろのお仕事
  • 水曜日 オイリュトミー
  • 木曜日 つくるお仕事
  • 金曜日 季節のお手伝い/山遊び(月1~2回)

一年の流れ

年少から年長までの三年間の生活の中に、毎年くり返される一年の流れがあります。

季節の暮らしの仕事や、季節毎のうたや手遊び、四季折々のテーブルの飾り、旬のものを取り入れたお昼ごはん、季節の精神を感じるメルヘンの語り。

四季に呼応した暮らしのリズムと精神のリズムをくり返し体験することを通して、子どもたちの心と身体にも季節のリズムが育まれていきます。

季節に呼応した暮らしは、人間の生命力をいきいきとした力強いものにしてくれます。

子どもたちは、年少、年中、年長とくり返されるそれぞれの年の体験の中で、自分自身の確かな成長を実感することができ、成長する喜びと、自分への信頼が育っていきます。

一年の行事

季節のテーブル
お花と小人とうさぎ

新しいお友だちを迎える集い~泥田遠足~梅仕事~七夕~いもほり遠足~秋のランタンの日~クリスマス/光のお祝い~お餅つき~節分~味噌づくり~ひな祭り~卒園のお祝い~そして再び新しいお友だちを迎える集い

※ 年間を通して山遊びに出かけています。里山の四季を体験します。

※ 一人ずつお誕生会を開いています。一年の間に一人に一回訪れるお誕生会も、一年の流れをつくっています。

保育の特徴

縦割り保育

電車遊び

保育者は、少人数保育の持つ特性を大切に、園児一人ひとりの身の回りのことや成長に心を向けながら園児全員が健やかに過ごせる環境づくりに努めます。

園児の年齢は3歳から6歳までで、縦割り保育と言って、異年齢の子どもたちが同じひとつのクラスで一緒に過ごします。異年齢の子どもたちが共に過ごす日々の中では、年上の子が年下の子を手助けしてやったり、遊びをリードしたりしています。

その体験は、助け合う心を育み、集団生活の中で自分の役割を見つける力を養ってくれます。

年下の子は、年上の子の遊びや行動を真似ながら、憧れを持って自然と成長していくことができます。少子化、核家族化の時代に、異年齢の集団生活は、自然で豊かな成長を促す貴重な体験だと考えています。

少人数制

床拭きをする園児

幼児期のこどもたちが家族を離れて初めて過ごす集団生活には、小さな集団がふさわしいと考えています。小さな集団であれば、共に過ごす人たちみんなの顔が子どもにもおぼえられ、心を通わせ合うことができます。小さな集団の中で、お友だちと毎日一緒に過ごし、人と人が共にいるということをたっぷり体験します。この強いつながりが、人が人の中に生きる力を育くんでいきます。

小さな集団の中では、子どもは保育に携わる大人とも深いつながりを持つことができます。家族とは違う集団の場で、あたたかくて深い人間関係を築くことで、自分の周りへの愛と信頼を培っていきます。

なないろの木こどもえんに関わる大人

保育者

宮原貴子:みやはらたかこ

福岡県出身。学生時は美学・美術史を専攻。1992年、ヨガを基本理念に持つ幼児対象のインターナショナルスクールに出会い、その保育のあり方に共感し8年間そこで保育に携わる。その間、インド、モンゴル、ペルーの孤児院や母子家庭の支援活動に関わる縁に恵まれ、様々な環境で生きるこどもたちや母子の現実に触れる。1997年、シュタイナー教育と出会って以来、各種講座や勉強会を受講。シュタイナー教育の学びを積み重ねる中で、未就園児の保育、シュタイナー幼児教育の学びの場づくり、親子クラスなどに携わる。幼稚園教諭1種取得。保育士。関西シュタイナー乳幼児教育教員養成コース修了。2008年4月より、「こども園なないろ」(現在のなないろの木こどもえん)保育者。

青木 りえ:あおき りえ

神戸の短大保育科を卒業後、私立保育園に勤務。その後、ご縁があり、学童保育やオーガニックレストランで調理の仕事をしました。そして、その頃出逢ったシュタイナー教育を学びつつ、幼稚園・保育園・療育施設で保育に携わってきました。
思春期の娘が1人。
関西シュタイナー乳幼児教育教員養成コース修了。

青葉 小絵:あおば さえ

下町な校区でいつも走り回っていた、膝小僧にいつも青あざのある、あわてんぼうで元気な小学生だった。先生と遊んでもらったのが楽しかったからか、将来の夢は「学校の先生」。大学時代に出会った幼稚園や保育園によって、幼児教育に心惹かれるようになる。公立幼稚園勤務。保護者との手作りシュタイナー園勤務。長男の自主保育を経験。長女がなないろの木こどもえんを卒園。

大西 晶子:おおにし あきこ

幼少期から、わくわくすることが大好き。大学卒業後は夢だった客室乗務員として国内線に乗務。新人訓練や後輩育成を行う中で、教育に関心をもつ。両親ともに教師で、教え子への愛情を感じながら育った。揺れ動く現代社会の中で、生きる土台を培う幼児教育に携わりたいと思い、保育士資格を取得。

川本 幸枝:かわもと さちえ

シュタイナーとの出会いは中学生の時に読んだ「モモ」。子安美智子さんの『「モモ」を読む』という本を短大卒業時に見つける。その時にシュタイナー学校・幼稚園・農業・銀行・病院があることを知り、とても心惹かれた。子どもを出産してシュタイナー教育に改めて出会い、「こども園なないろ」(現在のなないろの木こどもえん)の立ち上げに保護者として関わる。その後、保育士としてなないろの木こどもえんに携わる。関西シュタイナー乳幼児教育教員養成コース修了。 

オイリュトミー講師

鈴木智子:すずきともこ

奈良県出身。小学生の頃に知ったシュタイナー学校に18歳で本を通して再会。21歳で初めてオイリュトミーを体験し、衝撃を受ける。24歳でドイツに渡り、シュトゥットガルトにてアントロポゾフィー基礎コースとオイリュトミー単科大学を卒業後、スイス・ドルナッハでの舞台芸術専科課程を修了。アンサンブルに所蔵し、ヨーロッパ内で公演活動を行う。1997年末に帰国後は翌春から京田辺シュタイナー学校前身の土曜クラスにご縁を頂き、設立後から現在もオイリュトミー専科教員として関わる。なないろの木こどもえんの創設期にもオイリュトミーを担当していた。

定期健康診断担当医師

宮里幹也 : みやざと みきや

なないろの木こどもえんのこども達の定期健康診断を担当。大学医学部を卒業し、内科医として診療に従事した後、基礎医学研究(生化学)に長らく取り組むとともに、アントロポゾフィー医学(シュタイナー医学)についても学び始める。2022年3月で研究者としては定年退職を迎え、同年4月より再び内科医として働いており、通常医学・基礎医学とアントロポゾフィー医学の三者を架け橋でつなぐことを目指す。こども達が喜びを持って、健やかにこどもえんで過ごしているのを見せてもらうのは、私にとっても大きな喜びです。

園舎について

保育室

なないろの木こどもえんの保育では、輪になる機会がたくさんあります。お友だちと一緒にきれいな丸い輪を作ることで協調性が養われ、そして、輪の中にしっかり立つことで自立心が育くまれます。空間を把握する力も育ちます。輪をつくるという経験が、集団の中で他者とのバランスを保ちながら自立して自らの力で生きる力を育てます。

台所

幼児期の子どもは模倣(真似ること)を通して世の中のあり方や身体の使い方を学んでいます。料理や洗濯、掃除や裁縫など、日常の家事にいきいきと取り組む大人の姿は子どもの模倣の対象です。台所では毎日お昼ごはんをつくっています。子どもたちは料理の音を聞いたり匂いを嗅いだり五感をいっぱい使って料理を身近に感じながら過ごしています。大人が働く姿を模倣しながら成長する幼児期に、料理する大人の姿は子どもが大好きな模倣の対象です。

内と外をつなぐ工夫

深い庇が、内と外の空間をつないでくれます。子どもに近い低い位置にある地窓や、複数の入り口などの開口部が風通しを良くしてくれます。風通しは屋外の空気を室内に運び込み、子どもを包む気を清らかにしてくれます。そして、温かい園舎に守られながら、自然界といつもつながっていることを感じます。入り口を増やすことで、万一のときの避難経路を確保しています。

働く大人の姿がある保育空間

小さいながらも土間を作りました。土間は、庭仕事や洗濯などの外と内とを行き来する家事を豊かにしてくれます。木工仕事などの幅も広がります。土間にも、大人が働く姿があります。子どもが模倣したくなる大人の姿にあふれた空間が、幼児期の子どもを豊かに育みます。なないろの木では子どもたちと保育者で床拭きに取り組んでいます。土間を履く、床を拭くなど、身体をしっかりと使う家事が、芯のある心と身体を育てます。

園舎改修工事設計担当の建築士さん

文右衛門 : おか ぶんえもん

岡文衛門さんの写真

「仕上げから逆算する」

子供たちが見る景色や感じる風、

子供たちが触れる壁や床の質感や温度、

子供たちの笑顔の距離、

子供たちが感じるであろう肌感から逆算。

想像するって、逆算すること。

岡 文右衛門

岡文右衛門一級建築士事務所 主宰

1969年生まれ O型 牡羊座

給食について

ある日の給食

菜食中心・手づくり

 給食は園舎で作ります。子どもたちのそばで、保育者が調理します。子どもたちは自由遊びをしながら、その日のお昼ごはんができるまでの匂い、音、熱を感じています。お野菜切りやごますりなどは子どもたちに人気のお手伝いです。

 材料は穀物と季節の野菜が主体で、できるだけ安全に配慮して育てられた穀物や野菜を使います。給食のお米や野菜を作ってくださっている田畑に遠足に出かけることもあります。人間は食を通して自然や社会とつながっています。そのつながりに感謝の心を持ちたいと思います。

 季節のくらしの仕事として、梅仕事や味噌づくりなどを子どもたちも体験し、できた梅干しやお味噌などをお昼ごはんでいただきます。

給食のお野菜・お米を作ってくださっている方々 

岡田農園

岡田農園の岡田泰典と真澄です。京田辺市と生駒市の県境にある田畑で、無農薬有機栽培農業を1999年から始めました。自然豊かな山里で作った米や野菜を、自分達でレストラン等に配達しています。

なないろの木こどもえんとは次女が登園し始めた2008年からのお付き合いです。園に届ける米や野菜も、安心して食べてもらえるのはもちろん、肥料等も最低限で見守っていて、野菜本来の味と香りがします。「泥田遠足」「おいもほり遠足」で、園の皆さんに会えることは、本当に宝物のような時間です。